リトル・ダンサー
こんにちは、みっちです。
先日、ふと、心に浮かんできた映画「リトル・ダンサー」
気になったので、観てみました。(by Netflix)
内容や俳優陣などの詳しい情報は、ウィキでどうぞ。
父親に「男というものは」「男なら」と言われながら、好きでもないボクシング教室に通い、自分はこんなものだ…と半ば諦めているような少年が、ひょんな事からバレエに出会い、吸い寄せられるようにバレエの世界にのめり込んでいく様は、公開当時よりも、現在の方が心を打つかもしれません。
映画の冒頭で、「8歳の時に踊っていた僕」「そんな時から踊ってた」という歌に乗ってジャンプしている主人公ビリーの笑顔が眩しい…♡
好きで仕方ないダンスについて、父親の言葉が頭にあり、否定的であるビリー。
それでも、気になって気になって、父親には内緒でレッスンを続けている姿は、健気としか言いようがありません…「好き」のパワーは凄い。
バレエの先生から素質を見込まれ、ロイヤル・バレエ学校のオーデションを受けることに決めたビリーの猛特訓のシーン、よく表現されているなぁ…。
本腰で取り組み始めると、躓くことばかり。自分の力不足が不甲斐なくて、いらだつし、キレるし、うがーーーってなる。その苛立ちを相手にぶつけてしまう。
うわぁ…あるあるすぎて、辛い…(^_^;)
けど、この映画の中で、好きなシーンでもあります。
自身の壁を越える時って、こういう事が起こる。内側にイライラと怒りが募って、どうしようもないと感じる時は、今、まさに成長している証。
人にとって、怒りのエネルギーが一番大きくて、促進力がある。そのパワーをロケットの噴射のようにドカンと使って、歩いている道を走る事が出来るのだと感じるシーンです。
それともうひとつ、大好きなシーンがあります。
ビリーが父親に、自分の踊る姿を見せるシーン。
残念な出来事が重なって、バレエ学校のオーディションが受けられなかったビリーですが、クリスマスの夜に、友人のマイケルを踊っていたところを父に見られてしまい、萎縮してしまいます。が、意を決して、これまでの想いを踊りとして爆発させるビリー。
それを見た父親は、そのままバレエの先生宅に行き、オーディションを受けさせたいと願い出ます。そして、資金を得るために、あれほど反対していたスト破り(ストライキせず、働くこと)を選ぶのです。
共に炭鉱夫をしている長男のトニーに激しく責められると、「ビリーの夢を叶えたいんだ!その為には何としてでも…」と苦しい心内を吐露します。
お父さん…(号泣)
我が子の為なら…という一途な想いに、ううっとなります…。(私にはここまでの心意気がないので、余計に響く…つらみ…)
その後、どうやって資金を工面したかは、本編で確認していただくとして…。(優しさと期待感が詰まった感じなんですよ)
息子ビリーの才能を認めた後の父親の在り方は、親として尊敬に値するものだと思いました。公開当時は、そんな感覚、微塵もなかったのですが(おいおい…)
親が、子の想いに寄り添い、全面的に認め、支えると決意した事で、不思議と家庭内の空気が変わり、ストライキに参加していた頃とは比べ物にならないくらい、家族が団結している様がわかります。そして、みんな(父、兄、祖母)が、一番小さな存在であるビリーに優しく接している。
バレエ学校に入学する為、街を出ていくビリーを、祖母が抱きしめて送り出す場面があるのですが、軽度の認知症である祖母は、それまでビリーの存在も忘れてしまうことがあったのに、バレエ学校からの合格通知が届いた頃からなんとなくしっかりしてきていて、ビリーを送り出す頃には、はっきり、ビリーの事が理解できていたのでは…と思います。
ビリーが、「未来ある子ども」として家族の中に在る事で、父、兄、祖母、そして亡くなった母までもが、その機能を取り戻したように感じました。
映画のラストは、15年後。
ロンドンの大きな劇場で、大人になったビリーの舞台を観る父の感無量の表情が印象的…お父さん…(またもや号泣)
しかも、大人になったビリーは、バレエを習い始めた頃に聴いた「白鳥の湖」を踊っている。映画公開当時、話題になっていたマシュー・ボーンの「スワン・レイク」を踊るアダム・クーパーがビリー役をやっている!!!
うひゃ~~~~♪
なんてスペシャルなラストなんだ~~~~♪♪♪
「リトル・ダンサー」を観た影響で、改めてアダム・クーパーの「スワン・レイク」を観る機会にもなり、優雅な気分に浸っているこの頃です。
あまりにも有名すぎて、案外、ちゃんと観ていなかった…。
ちゃんと観てみたら、素晴らしすぎて絶句…至宝です…。
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